最高法院（サンヘドリン）

イスラエル人の『ユダヤ教』の組織はきちんと組織だっていました。一番上に立っているのが、『最高法院（サンヘドリン）』という「大祭司」を中心にした最も高位の組織です。この『最高法院』は宗教的な組織なのですが、『裁判権、行政権』なども持っていた、イスラエルの中枢組織と言えます。つまりイスラエルの『最高権力者』であります。

最高議長は「大祭司」で、他７１名の『長老達』で構成され、「議長一人」「副議長一人」と、６９人の「議員」で構成され、『祭司長達、律法学者、貴族議員、パリサイ派、サドカイ派』などで構成されていました。

◎「サンヘドリン」～https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%98%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%B3

『祭司職はレビ人』が多かったようですが、『レビ人なら誰でも祭司ではなく、レビ人は神殿の他の仕事もすべてして居りました。レビ人は神殿に仕える人々でした。』

『レビ族』はイスラエル１２部族の一つで、主に神の祭儀、神殿の仕事にあたる仕事を割り当てられた一族で、世襲制でした。当然裕福な人々が多かったようです。

特に「モーゼ」の時代の大祭司「アロン」の家系は特別な権威のある家系で『大祭司』を世襲しました。「アロンは神様から直接大祭司職に選ばれた人です。」『大祭司』は文字通り宗教上の最高権力者であり、任期は死ぬまでであり、その子孫が継承しました。

彼らは、あらゆる祭儀の中心であり、一年に一度『神様の至聖所』にはいり、直接神様と出会う事が出来たと言われています。

『大祭司』の服は超豪華であり、超高額な豪華な衣装でした。（イスラエル人の３０年分の給与くらいしたそうです。）

◎「レビ人」～https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%93%E6%97%8F

ところが「ローマ支配時代」にはいると、『大祭司』の世襲制は無くなり、統治者の「ヘロデ王」が選ぶようになり、ローマ帝国やヘロデ王の傀儡の『大祭司』となり思うままに動かされたようです。

『イエス・キリスト』が、夜中にゲッセマネで逮捕され、『最高法院＝サンヘドリン』で尋問されましたが、この時は「超臨時のサンヘドリン議会で、全員が集まっていたか？どうかは怪しい～と言われています。そこで、『キリスト』は「神の子を自称し冒涜した罪で、死刑」だと判決され、ローマ総督ピラトに引き渡されます。（当時の「大祭司カヤパはローマの傀儡だと言われています。）

このように、『サンヘドリン』は『エルサレム』で開かれ、行政や宗教上の事が話し会われ、裁判なども行われる組織でありました。

地方では『シナゴーグ』が「ユダヤ教礼拝」の中心でしたが、地方に「ミニ・サンヘドリン」が置かれる事もあったようです。